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消費税増案法案の可決後は、民主党内の訳のわからないごたごたが、テレビで重大ごとのように大げさに放映されている。民主党は、テレビ局にネタを提供するためにごたごたを続けているのか? 別に難しいことではない。厳正に処分するならすればいい。
離党するなら、早く離党すればいいだけの話である。なにも、国民の前で猿芝居を続ける必要はない。そんなものを見たいと思う国民もいない。そもそも、造反者という表現は野田総理に対して使うべき言葉ではないのか。今回に関しては造反者は野田総理だろう。 国民に対して、約束を反故にして造反したのは野田総理ではないのか? 別に、小沢氏の肩を持つつもりはない。しかし、物事の道理からすると今回ばかりは小沢氏は造反者ではなくて、真の造反者は野田氏なのは明らかである。 国民に対して行った、造反の罪は重い。採決後の野田総理の演説を聞いて感じたことは、この男は演説のうまさで総理に上りつめたのではないかと思った。演説は、数多く練習を積めば上手くなる。心の修行は、そう簡単にはいかない。心の修行が後回しになったのだろう。 普通は、国民との約束を次々と破り、決定的な造反の強行はできない。本人は、西郷隆盛にでもなったつもりでいるらしいが、とんでもないことである。公約をいとも簡単に破り、口先三寸の演説を行っても国民は納得する訳がない。納得するの方が、頭がおかしい。 小沢氏と興石氏の会談は、何度やれば気が済むのか分からないが、平行線をたどることは最初から分かっていながら、国民の前で醜態を演ずる必要はない。いい加減にしてくれと言いたい。この国の政治は、55年前から何も変わっていない。むしろ後退している。 55年前の政治は、良い悪いは別にしてもっと分かりやすかった。善玉と悪玉がはっきりしていた。今の政治は、善玉だと思って政権交代してみたら、とんでもない悪玉であった。善玉と悪玉の区別がつけにくくなってきている。だからつい国民も騙されてしまう。 我々国民も、よほどしっかりしないと、善玉のふりをした悪玉に騙されてしまう時代になってきている。醜態が続く民主党はイエローカードよりも、レットカードである。もういい加減にしてほしい。不思議なことに、レットカードを突きつけているのは「東京新聞」だけである。 それ以外の新聞は、夕刊紙とスポーツ新聞は別にして、なぜか消費税の値上げに協力的である。これが不思議でならない。この国は、ついに本物不在の国になり果ててしまった。国が滅びに向かう時には、こんな現象が起きるということが、後世の見本として残るであろう。 追記 自民党総裁の談話を産経新聞電子版より紹介 谷垣氏は記者会見で、野田首相が消費税増税法案に反対した民主党の小沢一郎元代表らへの処分をうやむやにした場合を念頭に「(小沢氏らの造反は)3党合意への造反でもあり、合意の基礎が大きく毀損(きそん)されたことになる。 合意を真剣に推し進める力や政権運営能力がなくなったら、お付き合いするのは難しくなる」と述べた。その理由について、谷垣氏は離党を示唆している小沢氏らのグループ会合に10人を超す民主党参院議員が出席していることにも言及。「(参院で法案に対する民主党の)賛否がひっくり返るかもしれない。真剣に対応する気があるのか。何もしないというのでは不誠実だ」と述べた。 何も進まない、政治の原因はこんなところにもある。 民主党規約 混乱の元凶 幹事長に絶大権限/党議拘束規定なし 産経新聞 6月30日(土)7時55分配信 消費税増税法案の衆院採決での造反をめぐり、民主党の混乱が収まらない。党代表である野田佳彦首相が「厳正に対処する」と明言したのに、輿石東幹事長がなお処分の軽減・先送りを画策できるのはなぜか。背景を探ると、幹事長に絶大な権限を与えながら、重要政策では党の意思決定をできない-など奇妙な党規約の存在が「決められない政治」の元凶として浮かびあがる。(加納宏幸) 幹事長の絶大な権限は、民主党規約と自民党の党則を比較すれば一目瞭然だ。 まず大きな違いは、自民党には「党大会・両院議員総会に次ぐ党の意思決定機関」として総務会があり、総裁、幹事長らは総務会から一任を受けた上で党の重要方針を決める。重要法案も総務会の了承をもって党議拘束がかかったとみなす。派閥抗争が激しかった昭和37年に総裁・幹事長派閥の専横を防ぐ狙いもあってこの制度が導入された。 ◆幹事会は助言のみ 民主党で総務会にあたる組織は、「党務の執行に関する重要事項を承認・決定する」機関である常任幹事会だといえるが、主宰するのは幹事長だ。実際には幹事長の意向をオーソライズしたり、助言する程度の機能しかない。 処分の決定手続きに関して、民主党規約は「役員会の発議に基づき、常任幹事会が倫理委員会に諮った上で処分を決定する」と規定する。ところが、発議する役員会を運営するのも幹事長。国会議員7人と弁護士1人からなる党倫理委には「意見を述べる」権限しかなく、幹事長が事実上処分の全権を握る。 国会議員の離党手続きについても幹事長の権限は絶大だ。党規約は「幹事長に申し出て役員会の議を経て常任幹事会の承認を得る」と定めており、幹事長は離党届を受理するかどうかの権限を一手に握る。 これに比べて自民党の手続きは明快だ。党則では「党紀委員会の審査を経て党本部がこれを受理する」と定めており、有識者4人が加わる党紀委員会で処分を決めた上で党執行部が離党の可否を判断する。 実は民主党の幹事長権限は、1月の党大会でさらに強化された。党規約が「党の運営および国会活動を統括する」から「党運営を統括する」に改められ、役員会の運営も代表が幹事長に「委任」できるとの条項が設けられた。 民主党は改正の目的を「幹事長が党務、政策、国会のすべてを統括することを明確にするため」と説明しているが、これにより「党を代表する最高責任者」である代表は「君臨すれど統治せず」の存在となった。ただ、党運営の失敗の責任だけは負わされる。 ◆不透明な意思決定 しかも現政権の事実上の意思決定機関である政府・民主三役会議に関して党規約の規定はない。首相は消費税増税法案について「政府・民主三役会議で党議拘束がかかった」と主張するが、規約上、党議拘束に関する規定もない。つまり政策をきっちり意思決定する機能がもともと党に備わっていないのだ。 実は民主党も平成10年の結党時には総務会を設置し、旧社会党出身の横路孝弘氏が総務会長に就任した。ところが、党議拘束をかける立場にある総務会長が国旗国歌法案採決で「党議拘束はやめた方がいい」と主張するなど全く機能せず、翌年に廃止された。 「政権交代した時、難しい問題の最終決定を常任幹事会でやると決めていれば、こんなことにならなかった…」。渡部恒三最高顧問は27日の臨時常任幹事会でこう嘆いた。野党時代には便利だった「不透明な意思決定プロセス」が、政権政党に生まれ変わることができない最大の要因となってしまった。
by wakamiyaken
| 2012-06-29 05:29
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