麻生さんのやったことは、どうやら総理大臣ごっこだった。昔の子供はお医者さんごっこをやったり、鉄道員ごっこをやったりしたものだが、麻生さんの心境は、一日でも長く総理大臣ごっこを続けたいだけではなかったのか? 理念も、信念も、恥の文化もなく、ただただ総理大臣ごっこを続けたいだけだったのでは…。
一連の言動を見ていると、そうとしか考えられない。昨年の秋に解散すればよかったものを、ずるずると解散を延ばしたのも、総理大臣ごっこを一日でも長く続けたい一心からではなかったのか…。サミットで、作り笑いばかり振りまいていた姿に、ゴッコの心境がよく表れていた。総理大臣ごっこを続けるのが嬉しかったから、作り笑いばかり浮かべていたのである。
総理大臣ごっこに付き合わせられた、国民も国会議員もたまらない。それにしても、いい参謀がいなかったようである。良い参謀がいれば、身を挺してでも昨年の秋に解散に踏み切らせていたはずである。いい参謀がいなかったから、総理大臣ごっこを黙って見過ごしてきたのである。
一着30万の゛背広を着て一流ホテルのバーを飲み歩き、常にSPがついてどこでもチヤホヤされる。要するに麻生さんは、総理大臣ごっこをやりたかったのだ。麻生さんには潔さがなかった。潔さのない男が嫌われるのは古今東西、今も昔も変わりがない。総理大臣ごっこに付き合わされ、政治不信による失望のどん底に突き落とされた国民こそいい迷惑である。