野茂が引退を表明した。残念だが盛者必衰の人間社会からしてやむをえないことである。栄えるものもいつかを滅びる。日本の国もどうやら盛者必衰の状況が表れてきている。それにしても、偉大な男であった。パイオニアであった。度胸があった。男らしさがあった。
最近の野球選手を見ていると、少し成績が良くなるとすぐ慢心して、慢心だけは一流となる選手が少なくない。饒舌な男が多くなり、ペラペラとよくしゃべるし、タレント気取りでいる選手も多く見受けられる。その点も野茂は違っていた。寡黙で弁解は一切しない。古きよき時代の日本の男そのままであった。
日本の男は、本来野茂のように「男は黙って…」のタイプが多かったものだ。いつの間にやら日本の男供が女性的になり、口先だけは達者になった。それとともに、経済も停滞してきた。日本の男は野茂を見習ってほしい。アメリカへたった一人で渡り、日本の野球のレベルの高さを証明した。彼の場合は、いくら褒めても褒めすぎることはない。
口先ばかり達者な最近のプロ野球選手は、野茂を見習ってほしい。野茂こそ男の中の男にふさわしい人間である。日本のメディアはもっと野茂に対して礼を尽くすべきである。