相変わらず、輸出に頼りたい経済界はTPPに前のめりになって、国民を恫喝している。輸出依存は国民を幸せにするか、という基本的なことが語られることがない。輸出に頼るあまり、海外の安い人件費に対抗して、国内の人件費を低く抑えることに終始していた日本の経済界。
その結果、悪循環に陥って国内消費は冷え込んだままで、失われた20年と言われ続けてきた。失われた20年は、違法賭博(パチンコ)に年間20兆円以上も浪費されていたことと、
国内労働者の賃金を低く抑え、派遣を利用し人間を使い捨てにしてきたからではないのか?
もう、輸出依存体質から脱却して、国民の幸せを先に考えるべきではないのか。ここでまた、TPPを振り回して、
この制度に参加しなければ大変なことになるような、誤った報道も目立っている。全く逆ではないのか。これに参加することによって、
食料自給率は回復不能まで落ちて、医療の崩壊や公共事業の発注まで影響する。
TPPの不安は「実態のないTPPお化け」などと発言する、アメリカのエージェントらしき政治家もうごめくありさま。亡国へひた走るときには、こんな現象が起きるという典型的な例である。
もっと国内に目を向けて、雇用の確保に力を入れ、賃金をもっと安定させて国内需要を増やすべきではないのか。
輸出、輸出と、何とかの一つ覚えのように叫んでいればいい時代は終わっている。輸出偏重が国民を幸せにしただろうか? ちっとも幸せにしていない。輸出の競争力強化のため、国民をむしろ苦しめているではないか。そのことに対して、声を上げるマスコミはほとんどない。
しかし、今日の【毎日新聞】は久しぶりに胸を打つ記事があった。「記者の目」である。農業、医療などのリスクに触れていた。日本を、TPPに巻き込もうとしている
アメリカの現状はどうなのか、医療は崩壊して、経済も疲弊している。日本も同じ道に引き込むつもりなのか。日本の政権党・民主党は、さっぱり理解できない。
松原隆一郎東大教授の、
輸出企業が「国内を牽引するのでなく、切り捨てた」という言葉が正論だろう。この国の政治家には、アメリカのポチが多すぎる。
これほど、売国奴の多い国も世界では例がない。