米国の前財務長官顧問の、スティーブン・ラトナー氏が「ドイツ経済モデルの成功は、他の先進国が見習うべき強さの秘訣」を論文で寄稿している。92年以降で、初めて失業率か300万人を切り、ワーゲン、メルセデス、BMWの今期上半期の生産台数は史上最高となった。
それに引き換え、わが日本は地震の影響があったことは間違いないが、すべとの面で、足元から崩れてきている。あながち地震のせいとはいえない面がある。ドイツは、一人当たり国内総生産(GDP)の伸び率が先進国で1位なのである。
製造業の競争力強化により、ドイツは成功している。日本では、原発の事故がなくても、ドイツに後れを取っていただろう。日本では、やたら海外に逃避したがる企業が多すぎる。国家のことよりも、自分たちの会社が儲かればいいーこれでは国が持たなくなる。
国があっての会社であって、会社があっての国ではないはずである。この国は、大会社だけで成り立っているわけではない。真剣に国を支えているのは、中小企業であることを忘れてはならないのに、この国の政治家も役人も、大企業の使い走りばかりしている。