何ともはや、言葉もないとはこのことである。退陣発言をした総理が、舌の根も乾かないうちに、8月まで続投を決めたと言う。与野党ともに、菅総理に振り回されている姿は表現のしようもない異常な成り行きで、かって例を見ない。
菅総理が誕生した時、当欄で、民主党は大変な選択をしてしまった、10年後、あのときがこの国の分かれ目だった、と気がつくことになるだろうと予言したら、その通りになりつつある。筆者には分かっていた。この男だけは総理にしてはいけないと……。
民主党には、とっくの昔に絶望していたが、自民党にも失望している。絶望と失望。今度の選挙は誰に投票したらいいのか? 民主は論外、自民もダメとなればどうしたらいいのか。本当に困った現象がおきている。政治の漂流が何時まで続くのか。
不幸なのは国民である。日本のマスコミは、真面目に伝えなくてはいけないことでも、面白おかしく伝えたがる癖がある。その結果どうなったか? 限りなく政治か軽くなって、国政を首相個人のものとして、私物化してしまった。恐ろしい現象である。
いうなれば、たった一人の男に、国家を私物化されているようなものである。先進諸国では例をみない。日本は何時から独裁国家になったのだろうか。与野党共に、ただおろおろしている姿を見せられては、この国の政治家に信頼をもてなくなるのは当然のことである。
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