原口大臣がマスコミの「関係者によると」の報道に対して問題提起したら、マスコミからは例によって反発がでている。筆者は、09年3月26日当欄で「マスコミは検察の報道機関か」というタイトルで、マスコミによる「関係者によると」報道を批判している。
日本のマスコミは第四の権力と言われ、特に政治に関しての影響力は大きい。時の政権を崩壊に追い込むことも出来る。マスコミが持つ権力の大きさに比例して、あまりにもずさんな報道が多すぎる。影響力の大きさを自覚していないとも言える姿である。思い上がりと言っても過言ではない。
欧米では「関係者によると」という報道は許されない。日本では「関係者によると」という報道が大手を振ってまかり通っている。今回の小沢問題にしても、検察のリークを「関係者によると」で検察の当事者の名前は出てくることが無い。こんなことが許されるならば、立件できなくても罪人に仕立て上げることが出来る。
裁判官には「弾劾裁判」があり罷免されることもある。日本の検察には、裁判官でさえある弾劾裁判のようなものは無い。極端に言うならばやりたい放題が出来るのである。裁判官よりも強い権力を持っているともいえる。日本の検察のあり方をこの機会に考えるべきである。
それと平行して、日本のマスコミの姿勢に関しても考えるべきである。マスコミは、あまりにも自分勝手な報道が多すぎる。検察のリークを「関係者によると」で、ただ垂れ流すだけならマスコミは要らない。すべての報道に対して「関係者によると」との報道は慎むべきである。世界の中で、日本のマスコミだけが「関係者によると」報道が許されて良い訳は無い。