全国知事会が各政党のマニフェストの採点結果を発表した。知事がいつから学校の先生になったのか、と言いたい。国会議員よりも知事の方が偉くなったように見える。もっとも、最近の国会議員の姿を見れば知事の下僕に成り果てているようでもある。
しかし、公明党のマニフェストが一番点数が良いとは驚いた。最近は、地方分権が声高に叫ばれている。少し前に同じような姿を見た事がある。「改革なくして成長無し」と言って、改革を免罪符にした総理がいた。今では、その元総理は稀代のペテン師だったと言う声が少なくない。
この国の国民は、又同じ過ちを犯そうとしているように見える。小泉さんの姿が、橋下知事とダブって見えるのは何故だろう。小泉さんのときは、改革、改革、と叫んでいれば国民が支持してくれた。今回は、地方分権、地方分権の声が先走り、その先が見えてこない。
郵政民営化すれば、国民が幸せになれるという幻想を振りまいたのが小泉さんである。今回も、地方分権すれば国民が幸せになれるような図式である。何か変だぞ。実績も何もない端下知事がリーダーになり、国会議員たちは振り回されている。地方分権に関して、しっかりとした意見を言える学者もエコノミストも不在のようである。
地方には、知事も政治家も立派な人物が揃っているのか? 地方の知事の逮捕は多数発生している。もう少し冷静にことを進めるべきではないのか。地方分権とは、地方自冶体のミニ霞ヶ関化が進むだけではないのか…。 熱くなり易く、騙されやすい国民性が、小泉政治の間違いを生んだことを忘れてはいけない。傲岸不遜な態度が目立つ知事会に、異を唱える学者も評論家も不在と言うのも不気味である。