最近になって、世襲議員が問題になっている。確かに世襲議員は与野党共に真剣に考えるべき問題である。だが、もっと真剣に考えなくてはいけない問題がある。それは、総理大臣経験者の国会議員居座りである。現在は、羽田孜、森善郎、安倍普三、福田康夫、海部俊樹、と五人の総理経験者が議員として居座っておられる。
失礼ながら、5人とも国家国民に対して貢献したとはとても言えない方々である。なかには、キングメーカー気取りで自分の力を誇示される方もおられる。ロシアは例外としても、海外では考えられない。総理大臣失格者として名を刻んだ方々が、トップとしての能力に問題があった面々が、国会に居座り続けるのはいかがなものか…。
百歩譲って、国会に居座ることを黙認したとしよう。しかし現状は、総理大臣としての能力に問題があって辞められた方が、現役の総理にあれこれと注文をつけている。むしろ害を及ぼしていると言っても過言ではない。現役時代に、総理としての能力に問題があった人たちが何で現役に色々注文をつけられるのか? 今回も的外れな注文があったと言う。
日本独特の不思議な光景に見えてならない。むしろ、何もしないで自分の現役時代の反省に明け暮れておられるのならば、まだ救いがある。未練たらたらで、生臭い姿をさしながら色々と注文をつける姿を見ると、国民が迷惑するだけである。能力に問題があった人の再登板などは国民が許さないことは、ご当人が一番ご存知だと思うが…。
アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、どの国を見ても辞めた大統領が、次のトップに注文をつけたり、国政に文句を言ったりはしない。小泉さんがやったことは悪政が多かったが、ただ一つ良いことをやった。それは、中曽根さんに対する引退勧告であった。他の先進国を見習って、世襲議員の問題よりも先に、総理経験者5人の方々に対する引退勧告こそ急ぐべきである。自民凋落の原因は元総理にある。